今回のコラムでは、
「少しの工夫で簡単に信頼関係を築く方法」
についてお伝えしたいと思います。
今回お伝えする内容はコミュニケーションはもちろん、セールスにも活用できる技術です。
では、いってみましょう♪
ザイオンスの法則って聞いたことがありますか?
これは心理学の世界では、非常に有名な法則です。
「はじめて聞いたよ」という方のために、どういった法則かと説明すると、ザイオンスの法則は、『熟知性の法則』とか、『ザイオンス効果』とも呼ばれます。
この法則は、アメリカの心理学者ロバート・ザイオンス ( Robert B. Zajonc ) が1965年に発表した有名な実験から名付けられたものです。
その実験とは対象者に顔写真を見せて、その顔写真を目にする回数と、その顔写真の人物に対する感情を調査するというものでした。
その実験では、顔写真を目にする回数が多ければ多いほど、その人物に好意を寄せる傾向が強くなるということが証明されました。
この結果から単純な接触が感情に影響を与えることを『ザイオンス熟知性の法則』とか『ザイオンス効果』と呼ぶようになったのです。
例えば、初めて会ったときは、カッコ悪い、さえないマイナスの印象な人。
でも、一緒のプロジェクトで仕事をすることになりました。
何ヶ月か経つと、相手の悪いところが目立たなくなります。
素朴で飾らないところも良いなと思い始めるようになる。
どんなにまずい外見だって、それを見続けていたり、その人に接し続けていたりすれば、自然と気にならなくなります。
それどころか、付き合いが深まれば深まるほど、その人の良いところにどんどん気付いて好きになったりします。
毎日、顔をあわせる職場の同僚や取引先の人と結婚するなどは、ザイオンス効果によるものですね。
また他の例としては、「営業は、まめにお客さんのもとに通え」というのも昔から言われてきました。
これといった用がなくても、契約の見込みがなくても、相手にプラスになる情報や、ちょっとした資料を持って訪問したりする。
すると、はじめのうちは面倒くさそうに対応されていたのに、何度も訪問していくと、相手が歓迎して待っていてくれるようになったりさえします。
その結果、商品を購入してくれたり、他のお客さんを紹介してくれたりすることもあります。
では、このザイオンスの法則を活用する事例をあげてみましょう。
合計で1時間だけ相手に会えるとしましょう。
この場合、1時間を1回続けて会うのと、10分で6回に分けて会うのとでは、10分で6回会うほうが信頼度があがります。
ですので、効率的に相手と仲良くなりたい場合や、信頼して欲しい人がいる場合には、意図的に時間を細切れにして接触回数を増やします。
「2分だけください」と営業マンが言うのを聞いたことがあると思います。
これは、はじめから長い時間をとってもらうのが無理だから言っているのではありません。
はじめは短かい時間でも、何度も会うほうが信頼度が増すので、こう言ったセリフを言うんですね。
でも、気をつけてくださいね。
良い印象を与えている場合や無害な場合には大丈夫です。
しかし、相手に悪い印象を与えてしまっている場合には、会えば会うほど嫌われてしまいます。
ですので、相手を承認するスキルや有益な情報や資料などメリットを与えながら接触回数を増やすということが重要なんですね。
是非、参考にしてみてください。
【今回のハッピーワード】
「接触回数を細切れにして効率的に信頼度をあげることができる」